建設業のメンタルヘルスケアの在り方について検討している建設業労働災害防止協会(建災防、錢高一善会長)は、「建災防方式健康KY(危険予知)と無記名ストレスチェック」の建設現場での導入・定着に向けて、2017年度は建設労働者の健康状態などを評価する方法や、教育研修の在り方を検討する。
建災防は、15年12月に「建設業におけるメンタルヘルス対策のあり方に関する検討会」を設置し、建設業の特性を踏まえた、建設労働者の心身の健康を確保するためのツールの開発やマニュアルの作成を進めてきた。
15年度は「建災防方式健康KY(危険予知)と無記名ストレスチェック」を開発。16年度には▽無記名ストレスチェックの建設現場用標準値▽無記名ストレスチェックの集団分析結果出力プログラム▽無記名ストレスチェック実施結果に基づく職場環境改善ツールとマニュアル―の三つのツールを作成し、「職場環境改善活動を評価するための現場全体ストレス反応指数」も算定していた。
建災防は、これらの検討の成果を普及させ、建設業のメンタルヘルスの取り組みを全国に水平展開する必要があると考えており、17年度は「建災防方式健康KY(危険予知)と無記名ストレスチェック」を実施し、職場環境の改善に取り組んだ事例の収集方法や、収集した事例の心理的・法的な側面からの評価手法などを検討。
さらに、「建災防方式健康KY(危険予知)と無記名ストレスチェック」の普及・定着を実現するための教育研修の在り方についても検討する。
提供:建通新聞社