建設業団体、国土交通省、職業訓練校などでつくる「建設産業担い手確保・育成コンソーシアム」(事務局・建設業振興基金)は、教育訓練体系の構築に取り組む16団体を2017年度の地域連携ネットワーク構築支援先に選んだ。5カ年計画として14年度に始まったコンソーシアムは、事業が完了する18年度以降も教育訓練の枠組みを持続的なものとするよう、講師の確保・育成や公的助成の活用などを検討するとしている。
3月31日にコンソーシアムの企画運営会議幹事会を開き、17年度の地域連携NW構築支援先を選んだ。建設業団体、行政機関、職業訓練校が各地域で進める教育訓練体系の整備に対し、2年間で最大300万円支援する。17年度の支援先に選ばれた16団体のうち、9団体は16年度の予備調査から移行する事業。加えて、7団体は予備調査を行わずに実施事業を行う。これにより、14年度以降の累計の支援先は42団体になった。
昨年度の予備調査から実施事業に移行する東京都中小建設業協会(東京都)は、新入社員研修(3日間)を開いたり、建設業のイメージアップ活動などに取り組む。滋賀県建設業協会は、滋賀県立大学環境科学部に若手技術者を育成する「土木系専攻科」を設置するよう県に働き掛ける。
新たに支援先に選ばれた7団体のうち、職人育成塾(高松市)は、学校跡地を活用して16年度に発足し、内装工などの教育訓練を行っている。17年度はこの取り組みを全国に展開するため、研修プログラムを策定したり、他地域への広報活動などを行う。
17年度の支援先に選ばれた団体は次の通り。
【16年度予備調査実施】
▽茨城県建設業協会▽東京都中小建設業協会▽新潟県建設業協会▽山梨県建設業協会▽滋賀県建設業協会▽京都府建設業協会▽和歌山県営繕協会▽大分県建設産業団体連合会▽沖縄県建設業協会
【17年度新規】
▽福井県建設業協会▽大阪府建団連▽但馬地域建設産業振興会▽奈良県建設業協会▽鳥取県建設技術センター▽中国建設専門工事業協会▽職人育成塾
提供:建通新聞社