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中央ニュース

2017/03/17

全建 都道府県協会に登録窓口 キャリアアップシステム

 全国建設業協会(全建、近藤晴貞会長)は16日、技能労働者の技能・経験を情報として蓄積し、適切な処遇・評価につなげる「建設キャリアアップシステム」について、システム構築に向けた国土交通省の要請への対応を決めるとともに、構築・運用面での国交省と建設業振興基金への意見をまとめた。全建傘下の都道府県の建設業協会への登録窓口の設置については、態度を決めていない一部の協会を除き、振興基金から業務を受託する。また、運用面で技能労働者の囲い込みなど元下関係に混乱が生じないことを求める。
 システム構築に向けた国交省からの要請に対しては、一部の都道府県協会を除き登録窓口の業務を受託するほか、全建として3000万円の拠出に応じる。
 要望事項ではまず、技能労働者情報の閲覧・活用に際して労働者の囲い込みや、優良専門工事業者の新たな系列化の加速を懸念を表明。地域での元下関係に混乱が生じないように求める。
 さらに、将来的に検討する技能に応じたカードの色分けに関して、実際の技量が伴わないと「システム自体の生死を左右する」と指摘、技能を公平かつ客観的に評価できる基準を設けることなどを求める。
 一方、システムの登録の判断については、事業者や技能労働者の判断に委ねられるべきだとし、入札・契約などの要件とすることや、登録に向けて団体などにノルマを課すべきでないとしている。
 また、民間工事と公共工事の別にかかわらず、技能労働者の処遇改善は適切な賃金の支払いや法定福利費の確保などがあって初めて実現すると主張。必要な諸経費などが適正な予定価格の設定に関する制度改善や指導の徹底を要望する。

提供:建通新聞社