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2017/03/15

低コスト手法を標準で 無電柱首長会の吉田会長

 国土交通省が3月14日に開いた無電柱化推進のあり方検討委員会で、「無電柱化を推進する市区町村長の会」の吉田信解会長(埼玉県本庄市長)は、財政負担や地元合意の形成を課題とした上で、管路の浅層埋設など低コスト手法の標準化を提案した。
 吉田会長は、1`当たりの地中化費用(電線共同溝の場合)として5億3000万円を要し、うち地方自治体の負担分が3億5000万円に上ることを説明。「要望が多い道路拡幅にさえ対応しきれていないのに」と語り、財政負担の軽減を訴えた。
 さらに、地上機(トランス)の位置調整に難航する事例などを示し、円滑な合意形成が事業化に不可欠との考えを示した。
 こうした課題を解決するために、吉田会長は低コスト手法の標準化を提案。具体的な手法として、管路の浅層埋設、小型ボックス内へのケーブル埋設、ケーブルの直接埋設を挙げた。
 円滑な合意形成に向けては、「住民の意識改革が必要」とし、「電柱や電線のない道路空間が当たり前との意識を醸成したい」と述べた。
 この他にも、自治体職員向けのマニュアル整備、国の財政的支援、電気・通信事業者の協力、自治体への技術サポートを提案。このうち、電気・通信事業者に対しては、トランスのコンパクト化を通じて設置数を削減すること、自治体が費用を丸抱えする「要請者負担方式」を求めないことを要望した。

提供:建通新聞社