トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2017/03/14

技術基本計画案 IoT・AIの活用を柱に

国土交通省の社会資本整備審議会・交通政策審議会技術部会は3月13日、同省の技術政策の基本方針などを示す「技術基本計画案(2017〜21年度)」を大筋で了承した。3月中に最終決定する新たな基本計画では「人を主役としたIoT(インターネットオブシングス)、AI(人口知能)、ビッグデータの活用」を技術政策の柱の一つに位置付け、ICTと人の持つ創造性を融合し、新たな価値を創出する方針を示す見通しだ。
 技術基本計画は、国交省が今後5年間で進める技術政策の基本方針となるもの。新たな計画の3本柱には「人を主役としたIoT、AI、ビッグデータの活用」「社会経済的課題への対応」「好循環を実現する技術政策の推進」を位置付ける。
 このうち、IoT、AI、ビッグデータの活用では、i−Constructionを核に新たな価値の創出に力を入れる。ICT活用工事で建設現場の生産性が向上することで、技能労働者の賃金アップや休日の拡大、工事事故の軽減などの新たな価値を創出させるとした。また、基準・制度の見直しやデータの規格の統一で、3次元データが建設生産プロセス全体に流通する環境も整える。コンクリート工事の規格の標準化も推進する。
 2本目の柱である社会経済的課題への対応では、構造物の基礎や地下構造物の安全な施工に必要不可欠な、地盤情報の集積・共有を図る方針を示した。地盤情報を一元的に集積し、共有する仕組みを構築することで、地下空間の安全技術を確立させる。
 好循環を実現する技術政策の推進では、新技術活用システムの再構築や公共調達の活用などを具体策とした。新技術情報提供システム(NETIS)は、評価期間を短縮するとともに利便性を向上させる。価格競争力の低い新技術の現場導入を後押しするため、総合評価方式に「新技術導入促進型」を創設する。筑波研究学園都市にある研究施設・設備を計画的に更新する方針も示している。

提供:建通新聞社