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中央ニュース

2017/03/10

復興CM方式の効果・課題を整理

 国土交通省は、3月8日に開いた「東日本復興CM方式の検証と今後の活用に向けた研究会」に、復興CM方式の効果や課題を整理した報告書案を提示した。報告書案では、復興CM方式に活用され、通常の公共工事での活用も期待される「コストプラスフィー契約」や「オープンブック方式」などの効果と課題を整理。報告書案では、これまでの検証結果を踏まえ、同方式をより汎用性の高い制度に改善するよう求めた。
 復興CM方式は、東日本大震災で被災した市町村の技術職員不足を補うため、12市町で導入された。12市町と委託契約を結んだUR都市機構が全体を調整し、URと請負契約を結んだCMRが専門工事・設計・測量・調査の各企業を選定した。
 研究会の報告書案は、他の災害復旧や通常の公共工事への導入を視野に、復興CM方式を被災した市町が導入した経緯、導入の効果・課題を整理したもの。復興CM方式の活用が想定されるケースとしては▽災害で壊滅的な被害を受け、早期完成が求められる大規模工事▽技術的難易度が高い工事▽技術職員が不足している自治体で一時的に工事量が増加―などを例示している。
 報告書案ではまた、復興CM方式に適用された▽マネジメントの活用▽設計施工の一体実施▽コストプラスフィー方式▽▽オープンブック方式▽リスク管理費▽専門業者選定・地元優先―の六つの活用ツールの効果や、導入する際の留意点などを整理。例えば、確認書に基づいてCMRが全ての費用を発注者に開示するオープンブック方式について、原価範囲の縮小などにより、事務の簡素化を図る必要性を指摘している。
 国交省は3月末までに研究会の報告書を最終決定する考えだ。

提供:建通新聞社