国土交通省は2月24日、直轄事業の業務委託で総合評価・プロポーザルの加点対象となる「公共工事に関する調査及び設計等の品質確保に資する技術者資格」で、8団体が運営する民間資格延べ50資格を新たに登録した。このうち維持管理分野(点検・診断業務)は37資格、新設分野(計画・調査・設計業務)は13資格だった。24日以降に公告する業務で、登録資格の資格保有者を配置した企業に加点措置を与える。
民間資格の登録制度は、インフラの点検・診断を担う技術者の技術力を担保するため、2014年度に創設。15年度に新設分野も追加されており、今回の登録分も加えると31団体が運営する延べ211資格が登録されたことになる。
3回目となる今回、初めて資格登録を受けたのは、愛媛大学(四国社会基盤メンテナンスエキスパート)、山口大学(社会基盤メンテナンスエキスパート山口)、国立高等専門学校機構(橋梁点検技術者)、首都高速道路技術センター(都市道路構造物点検技術者)の4団体で、いずれも維持管理分野だった。新設分野は全て土木学会が運営する13資格となった。
直轄事業では、15年度に発注された点検・診断業務220件のうち61・4%に当たる135件に登録資格の保有者が配置された。橋梁の点検・診断業務が大半を占めており、RCCM(鋼構造及びコンクリート)、コンクリート診断士、道路橋点検士の保有者の配置が多かった。
同省は、17年度も引き続き登録を希望する資格運営団体からの申請を受け付ける。これまでは、登録に求められる要件と資格付与試験の対応表の提出を求めていたが、17年度の登録申請からは直近で実施された全試験問題の提出を求める。
提供:建通新聞社