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2017/02/23

合法伐採木材の流通促進 今秋に登録制度

 農林水産省・経済産業省・国土交通省の3省は、合法伐採木材の流通・利用を促進する「クリーン・ウッド法」の運用案をまとめた。同法では、合法的に伐採された木材を利用する木材関連事業者(輸入業者、建設業者など)を対象とする任意の登録制度を創設する。5月20日の法施行を前に運用案により登録の対象物品や対象事業者の範囲を明らかにした。今秋にも登録の受け付けを開始する。
 違法性が疑われる木材は、日本国内で流通する木材の1割程度あるとみられている。クリーン・ウッド法は、合法伐採木材の利用を促して森林の保全を図るため、2016年の通常国会に議員立法として提出され、同年5月に成立した。
 同法では、木材の製造・加工・輸入・販売事業者や、木材を利用する建設業者に合法伐採木材の利用を求める努力義務を課した上で、合法伐採木材を流通・利用する優良事業者の登録制度を創設する。
 運用案では、対象物品を▽製材▽集成材▽間伐材▽合板▽サイディングボード▽フローリング▽木質系セメント板―などと規定。その上で製造・加工・輸入・販売事業者を「第1種木材関連事業」、建設業者などを「第2種木材関連事業」と定義した。木材を使用する型枠は対象物品に含まれず、型枠工事業者も登録の対象にはならない。
 第1種の登録には、事業全体で合法性の確認を求めるが、第2種の建設業者には事業所・部門・製品単位での登録を認める。建設業者は、海外・国内から木材を購入する木材関連事業者が発行する合法証明書などで使用する木材の合法性を確認できれば、任意で登録を受けることができる。
 農水省・経産省・国交省の3省は、登録制度の実施機関を決めた上で、今秋にも登録の受け付けを開始する考えだ。
 
提供:建通新聞社