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2017/02/22

低入基準引き上げを要望 自民党・品確議連

 自民党の「公共工事品質確保に関する議員連盟」(会長・根本匠元復興相)の総会が2月21日に開かれ、関係省庁が品確法の運用状況などを報告した。総会では、低入札価格調査基準の引き上げを求める議員に対し、国土交通省の五道仁美大臣官房技術審議官が「工事の品質、業務の品質との関係を含めて検討していきたい」と回答、見直しに前向きな姿勢を示した。
 国交省は、直轄の工事・業務ともに低入札価格調査基準の計算式を2016年4月1日に見直した。工事は現場管理費の算入率を80%から90%、業務は土木関係建設コンサルタント・測量・地質調査業務で一般管理費等の算入率を一律45%に引き上げた。
 議連の総会では、特に業務の低入札価格調査基準について「災害復旧を支える建設コンサルタント、測量、地質調査の基準が低ければ、事業の進捗(しんちょく)に影響が出るのではないか」などと、引き上げを要望する声が上がった。議連の根本会長も「業務の低入札は建設産業全体の問題なので、ぜひ改善してもらいたい」と求めた。
 五道審議官は、国交省が「労働者の処遇を改善するため、賃金水準の確保や社会保険未加入対策に取り組んでいる」と前置きした上で「そういう中で、低入札価格調査基準の算定項目が合っているのか、関係機関と協議したい」と続けた。
 議連ではこの他、地震被害のあった熊本県内で交通誘導員が不足している問題が指摘され、国交省の谷脇暁土地・建設産業局長が「交通誘導員の不足で事業に支障が出る事態があってはならない」と発言。熊本県内だけでなく「全国的な交通誘導員の実態を調査している」と明かした。調査結果を踏まえ、警備業を所管する警察庁と連携し、必要な対応を検討する。

提供:建通新聞社