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中央ニュース

2017/02/20

調査・設計 国債活用で発注サイクル見直し

 国土交通省は、3月末に集中する直轄の調査・設計業務の履行期限を平準化するため、国庫債務負担行為を活用した発注サイクルの見直しを検討している。国債を活用して上半期に履行期限を設定する業務を増やし、ゼロ国債を活用する工事の発注手続きが始まる1〜2月に設計成果が整うようにする。調査・設計業務の履行期限を平準化することで、工事を含めた建設生産システム全体の平準化を図る狙いがある。
 国交省の直轄事業では、3月末に集中する調査・設計業務(測量、地質調査、土木関係コンサルタント)の履行期限を平準化するため、3月に履行期限を迎える業務の割合を50%以下とする目標を定めている。
 この結果、3月を履行期限とする調査・設計業務は2010年度の74・7%から15年度に59・3%まで低下したものの、依然として半数以上の業務の履行期限が3月に設定されている。
 こうした現状を踏まえ、国交省は、国債をより柔軟に活用することで、調査・設計業務の履行期限を平準化することを検討している。国債で履行期間が2カ年にまたがる業務を増やし、上半期中に設計成果を納品してもらう。これにより、従来より早い段階で、工事の平準化を図るゼロ国債活用工事の公告準備を終えられるようにする。
 契約当初は1〜2月とされていた履行期限が履行期間中に3月に変更される業務も多いため、当初契約時点の履行期間を適正に設定することも徹底する。適正な履行期間を確保するため、繰り越しも積極的に活用。繰り越しによって3月末の履行期限を延長することで、設計・照査期間が不足することで生じる設計ミスの発生を抑制する。

提供:建通新聞社