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中央ニュース

2017/01/27

雇用安定と休日確保 官民でルール化も

国土交通省は1月26日に開いた建設産業政策会議で、雇用の安定化や休日の確保など、建設業の働き方改革を進める上での「検討の視点」を示した。建設業に週休2日や長時間労働の是正、社員化を促すため、国交省が緩やかな一般的ルールと数値目標を策定し、そのルールの下に建設業団体が各社共通のルール、雇用主である企業が自主行動計画(自主目標)定める手法を提案。加えて、建設工事標準請負契約約款に、週休2日の前提となる適正工期の確保を位置付ける考えも示した。
 国交省は会合で、労働力人口の減少を正面から受け止め、入職者の確保と離職防止を図るためには、建設業が社員化による雇用の安定、労働に見合った処遇(他産業と比べて見劣りしない賃金水準、社会保険)、休日の確保などに取り組む必要があると強調。
 これらの課題を解消するため、雇用主である建設会社、元請け、建設業団体、発注者、建設産業行政の各主体が目指す方向性を「検討の視点」として整理した。
 国交省としては、社員化・週休2日・月給制など、働き方の改善に取り組む企業が順守すべき一般的なルールを定める他、週休2日を実現するための年単位の数値目標を定めることを提案。
 建設業団体はこの一般的ルールに基づき、各社共通ルールの作成などを会員企業に求め、雇用主である建設会社は自主的な行動計画・自主目標をつくった上で、社内体制を整備するというイメージを示した。さらに、従業員の働き方の改善に取り組む企業を経営事項審査で加点したり、中小建設業に対する支援策を講じる必要性があるという認識も示した。
 また、標準請負契約約款を改正し、受発注者が適正工期を確保して週休2日を実現することをルール化し、公共工事、民間工事の双方で、週休2日を前提とした工期を確保できる仕組みを構築する。
 国交省は、建設産業政策会議に「法制度・許可」「企業評価」「地域建設業」をテーマとするワーキンググループを2月から順次立ち上げ、建設業の働き方改革に向けた具体策を検討する。

提供:建通新聞社