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中央ニュース

2017/01/23

国交省 提出予定法案は9件

 国土交通省は、1月20日に開会した通常国会に水防法等改正案や都市緑地法等改正案など9法案を提出すると発表した。水防法等改正案では、都道府県が管理するダムの再開発、河川の災害復旧工事を国・水資源機構が代行する制度を創設。都市緑地法等改正案は民間活力を生かし、老朽化した都市公園の再生などを目指すもの。港湾法も改正し、クルーズ船の受け入れ環境を整える民間事業者との協定制度を創設する。
 水防法等改正案は2月上旬に国会に提出する。昨夏の北海道・東北地方での台風被害を踏まえ、河川の氾濫時の「逃げ遅れゼロ」と「社会経済被害の最小化」の実現を目指す。昨夏の台風が都道府県管理区間に大きな被害をもたらしたことから、都道府県が管理するダムの再開発などを国と水資源機構が代行できる制度を創設する。市町村から水防活動を受託する建設業者などの権限も強化する。
 同じく2月上旬に提出する都市緑地法等改正案では、民間事業者に公園内へのカフェや売店の設置を許可する現行制度を見直し、施設の設置期間を延長して事業者の収益性を高めるとともに、事業者を公募で選定する手続きを導入する。収益施設の設置を許可する一方で、民間事業者に園地の再整備を担ってもらう。老朽化した公園を民間資金で再生する狙いもある。
 港湾法改正案は3月上旬に提出。旺盛なクルーズ船の寄港需要に対応するため、港湾管理者が旅客施設などを整備することを条件にクルーズ船社と協定を結び、岸壁を優先的に使用させる制度を立ち上げる。災害発生時に港湾管理者の要請を受けた国が港湾施設の管理や復旧を代行できる制度も創設する。
 この他、住宅セーフティネット法の改正案を提出し、高齢者、障害者、子育て世帯などの入居を促進する賃貸住宅の登録制度を創設する。不動産特定共同事業法改正案では、空き店舗・空き家の活用に向け、小規模不動産特定事業の登録制度を創設する他、インターネットを通じた投資型クラウドファンディングを導入するため、必要な規定を整備する。

提供:建通新聞社