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中央ニュース

2017/01/11

五輪暑さ対策で壁面緑化 17年度にモデル施工

 国土交通省は、2020年東京五輪で壁面緑化による暑さ対策を推進する。アスリートや観客の体感温度を低下させるため、マラソンコースなどに利用される公道の沿道建築物などに壁面緑化を施工する。2017年度に事前調査やモデル施工を行い、体感温度の低減効果の高い施工場所や施工方法を検証する。
 緑化した建築物の壁面は表面温度が20〜30度低減され、体感温度はコンクリート壁と比べて1〜2度低下するという。東京五輪でマラソンや競歩などの競技コースとして公道を利用する際、暑熱対策として沿道に壁面緑化を積極的に施工する。
 国交省は17年度当初予算案に事前調査・モデル施工の経費として3000万円を計上。17年度に既存建築物への壁面緑化や自立式パネルを設置した上で壁面を緑化するといった、施工方法を検証。低コストで施工性の高い施工方法を検討する。
 実際の施工時には、造園・緑化事業者に費用負担を依頼することを検討している。五輪開催に合わせ、先進的な都市緑化技術をアピールすることで、造園・緑化産業の海外展開につなげる狙いもある。
 夏季に開催される東京五輪を巡り、国交省は競技コースである公道に遮熱性舗装を採用し、アスリートに対する暑熱対策を講じる方針も打ち出している。歩道の街路樹の樹冠を確保して緑陰形成を図るなど、沿道で観戦する観客への対策も講じる考えだ。

提供:建通新聞社