国土交通省は、市街化調整区域にある空き家を地域再生に活用できるよう、開発許可制度の運用指針を改正した。同制度の運用を弾力化し、市街化調整区域内の空き家を観光資源として宿泊施設に転用したり、高齢者福祉施設に用途を変更することを許可できるようにする。
人口減少や高齢化の進行により、市街化調整区域でも空き家が増加しており、これらの空き家を地域資源として観光振興や集落の維持へと活用することを求める声も高まっている。
このため、既存建築物の用途変更に対する開発許可制度の運用を弾力化し、地域再生に空き家を活用しやすいようにする。開発許可が受けられる用途変更には、観光資源となる宿泊施設や飲食店、移住・定住を促進する賃貸住宅、高齢者福祉施設などを挙げている。
許可権者である地方自治体(都道府県、政令市、中核市、特例市など)は、都市計画区域マスタープランなどとの整合や、用途変更後の利用期間が10年程度あることを考慮し、これらの用途変更に開発許可を与える。
提供:建通新聞社