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中央ニュース

2016/12/27

外国人材 教育・訓練プログラム作成に着手

 国土交通省は、建設分野で外国人材を受け入れる教育訓練プログラムの作成に着手した。ベトナム・フィリピン・ミャンマーの3カ国で、既に現地に進出している日本のゼネコン・専門工事業・商社と現地企業によるワーキンググループを設置し、日本に入国する技能実習生向けの教育訓練プログラムを検討する。2017年1月には、プログラムを活用し、外国人材に教育訓練を行う専門工事業者や教育訓練機関も公募する。
 外国人建設就労者や技能実習生は、効率的に教育訓練が行われていないため、帰国後に建設分野以外に職を求めるケースが多い。入国前・入国後の体系的な教育訓練の枠組みを整えることで、習得した技能を帰国後に生かし、日系建設企業で活躍するキャリアパスを示す。日本式の技能を海外に広げることで、日系建設企業が進出する環境を海外で整える狙いもある。
 ベトナム・フィリピン・ミャンマーの3カ国に設置したWGには、既に現地に進出していたり、現地の外国人材を受け入れている向井建設、東洋建設、住友林業(いずれも東京都)、新日本建工(高松市)、マツザワ瓦店(名古屋市)、深松組(仙台市)などが参加。現地の建設・不動産企業とともに、教育訓練プログラムを検討している。
 標準化された教育訓練体系を構築することで、日本に入国した外国人材全体の底上げを図る。
 作成したプログラムを活用し、外国人材に入国前・入国後の教育訓練を行う専門工事業・教育訓練機関も公募する。国交省が委託した国際建設技能振興機構(FITS)が17年1月に事業者を公募。10社程度を選定し、教育訓練の経費を200万円まで支援する。
 また、国交省は、教育訓練を受けた外国人材と日系建設企業、現地企業を結ぶ求人・求職マッチングシステムもつくる。凸版印刷とジェリーフィッシュ(いずれも東京都)に委託し、外国人材の資格情報や職歴などを登録したデータベースを構築する。

提供:建通新聞社