石井啓一国土交通相は12月20日の会見で、2017年度当初予算案にゼロ国債を盛り込む考えを明らかにした。18年度当初の公共工事の閑散期の落ち込みを緩和し、施工時期の平準化を図るため「従来は補正予算で設定していたゼロ国債を初めて当初予算に計上する方向で財政当局と調整している」と述べた。
17年度当初予算案は22日に閣議決定する予定で、ゼロ国債の規模は決定後に明らかになる。ゼロ国債に加え、2カ年国債も増額し、適正工期の確保と施工時期の平準化を図る。
石井国交相は会見で、「早期に発注手続きを開始できるなど、準備期間をしっかりとった上で発注の前倒しが可能になる」とゼロ国債の効果を強調。国交省は、17年度当初予算案と同じ22日に閣議決定する16年度第3時補正予算案でも、事業費2984億円の規模でゼロ国債を確保する。このゼロ国債により、17年度当初の閑散期の施工量の落ち込みを改善する。
提供:建通新聞社