国土交通省は、12月22日に閣議決定する見込みの政府の第3次補正予算案に、国庫債務負担行為(ゼロ国債)として2984億円(事業費ベース)を盛り込む。ゼロ国債で予算措置した直轄工事は2016年度中に契約を結び、年度当初から着工できるようにする。閑散期に当たる17年4〜6月の施工量を確保し、施工時期の平準化を図るのが狙い。
第3次補正予算案には、2016年に発生した台風、豪雨などで被害を受けた河川、道路、港湾などの災害復旧事業として944億円(国費)を計上。これに加え、公共工事の施工時期を平準化する措置として、ゼロ国債に事業費2984億円を盛り込む。
国交省は、直轄工事の施工時期の平準化に向け、毎年度の補正予算でゼロ国債を確保するとともに、15年度当初予算からは2カ年国債を活用。15・16年度に200億円、16・17年度に700億円を確保した。これにより、ことし16年1〜3月期の新規工事契約件数は1・3倍に増え、同年4〜6月の閑散期の施工量の落ち込みを一部改善させた。
第3次補正予算案に盛り込んだゼロ国債を活用することで、17年3月末までに契約を結び、同年4〜6月期の施工量を増やす。
提供:建通新聞社