国土交通省は、建設業許可更新・経営事項審査の際に行っている社会保険未加入業者への加入指導状況(9月末時点)をまとめた。2016年度上半期(16年4〜9月)の加入件数は1936件で、指導の始まった12年11月以降、累計で2万1330件の加入を確認した。社会保険未加入対策の浸透により、許可更新時に既に社会保険に加入している許可業者の割合は初めて90%を超え、92・7%となった。
国交省・都道府県の建設業許可部局は、12年11月から許可更新・経営事項審査の申請や立入検査の際、社会保険の加入状況をチェックし、未加入業者を指導している。2回の指導に従わない業者は、社会保険等担当部局に通報する。
16年度上半期は6万0647件の申請があり、うち92・7%の5万6249件が既に社会保険に加入していた。許可部局は、残る4398件の加入指導を行った。許可更新などの時点で既に社会保険に加入していた許可業者の割合は、14年度上半期に82・7%だったが、この2年で10ポイント増え、92・7%に上昇した。
16年度上半期の加入件数は1936件、社会保険等担当部局への通報件数は5115件だった。
加入指導がスタートした12年11月以降、累計の申請件数は48万9886件となり、指導件数は5万7211件となった。指導後に加入した件数は2万1330件で、社会保険等担当部局の通報件数は3万0899件に上る。社会保険等担当部局が加入を指導し、加入を確認している件数も4982件ある。
国交省は、17年度までに企業単位で許可業者の加入率を100%、労働者単位の加入率を製造業相当とする社会保険未加入対策の目標を掲げている。企業別の加入率の達成状況は、許可更新時の加入指導記録で検証する。全ての許可業者に加入指導が終わる17年10月末以降、検証作業をスタートする見通しだ。
提供:建通新聞社