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2016/12/09

サイト大幅短縮など盛る 下請け代金通達を改正

 中小企業庁と公正取引委員会は、下請け代金の支払いに関する通達を改正し、建設業を含む業界の団体・親事業者に近く発出する予定。可能な限り現金によること、手形の支払いサイトを「将来的には60日以内とするよう努める」ことなどを柱とした内容となっている。
 現行の通達「下請代金の支払手形のサイト短縮について」(1966年3月11日発出)では、親事業者が振り出す手形のサイトを原則120日以内(繊維業は90日以内)とし、さらに経済情勢に応じた短縮の努力を求めている。
 しかし現状は、手形取引の交換高と枚数が通達の発出当時に比べて大幅に減少しているものの、多くの企業が手形で下請け代金を支払っており、サイトも十分には短縮されていないという。
 このため、政府では、下請け取引の在り方を定めた下請中小企業振興法(下請振興法)の振興基準や、下請代金支払遅延等防止法(下請法)の運用基準とともに、支払い通達を改正・施行することで、公正な取引環境の実現を目指すことになった。
 改正通達では、手形のサイトについて段階的な短縮に努め、将来的に60日以内とするよう求める。この他、現金化にかかる割引料などのコストが下請け負担とならないよう、下請けと十分協議した上で下請け代金を決定することを求めている。発出する対象は、約870の業界団体と約21万社の親事業者。
 中小企業庁と公正取引委員会では、親事業者が率先して取り組むことを要請するとともに、今後数年間をかけて状況をフォローアップすることにしている。
 また、業種別の取り組みとしては、下請けガイドラインを年度内に改訂する考え。改訂に際しては、親事業者と下請け事業者の連携・協力にかかわるベストプラクティスを追加する方針だ。

提供:建通新聞社