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2016/11/10

施工時期の平準化 17年度当初予算にゼロ国債

 国土交通省は、初年度に国費の支出がないゼロ国債を2017年度当初予算で確保する方向で検討に入った。ゼロ国債は補正予算で措置するのが一般的で、これまで公共事業費で措置されたことはない。17年度当初予算にゼロ国債を措置することで、18年4〜6月の工事量を増やし、施工時期の平準化を図る。
 ゼロ国債は、11月8日に開かれた経済財政諮問会議でも積極的な活用が求められた。同会議の民間議員は、人材・機材の効率的活用と企業収入の安定化に向け、年度当初の現場着手を可能とするゼロ国債を活用し、施工時期の平準化を図るべきと提言した。
 国交省の直轄工事では、施工時期の平準化を図るため、15年度から2カ年国債を活用している。平準化を目的とする2カ年国債は、15年度当初予算で約200億円、16年度当初予算で約700億円を確保。これにより、今年1〜3月の新規工事契約件数は前年同期の1・3倍に増え、4〜6月の工事量の増加につながった。
 17年度当初予算では、この2カ年国債に加え、ゼロ国債を措置することを検討。閑散期である4〜6月の工事量の落ち込みを一層改善させる。施工時期の平準化を図ることで人材・機材を効率的に活用できるようにし、建設業の生産性向上を促す。
提供/建通新聞社