国土交通省は、都道府県の監理課長や契約担当課長らを集める「ブロック監理課長等会議」を11月7日から全国8カ所で開く。担い手3法を着実に運用するため、今回は、施工時期の平準化などについて、都道府県独自の取り組みの水平展開に加え、市町村への効果的な支援策なども議論。技能労働者の処遇改善や担い手確保・育成など、政策課題の総合評価方式の評価項目への設定について都道府県の現状も聞く。
国交省は、債務負担行為の活用や積算の前倒しなど、施工時期の平準化に関する地方自治体独自の先進事例22件をまとめ、各自治体に活用を促している。ただ、財務部局や議会対応などがネックになり、取り組みに差が生じている実態もあるため、監理課長等会議で改めて周知する。会議に参加する都道府県を通じ、市町村に対する働き掛けを強めたい考えもある。
社会保険未加入対策の目標期限が2017年3月末に迫る中、未加入企業の排除措置もテーマの一つとなる。各都道府県の現状を把握した上で、入札段階で排除措置を講じるよう呼び掛ける。
総合評価方式を政策的に活用する方策も話し合う。各都道府県が、建設業の担い手確保・育成や技能労働者の処遇改善などに効果のある評価項目を設定しているか、現状を尋ねる。長時間労働の是正も議題にする。
一方、今年5月の地方自治法施行規則改正により、都道府県・市町村の発注工事でも現場管理費と一般管理費等の一部が前払金の対象に追加された。ほとんどの都道府県は既に使途拡大を導入しており、この「前払金の使途拡大」のついて受注者側の反応も聞く。中間前払金の導入も合わせて呼び掛ける。
各ブロックの開催日程は次の通り(かっこ内は開催都市)。
▽北陸―11月7日(金沢市)▽中国―11月9日(松江市)▽九州・沖縄―11月15日(那覇市)▽四国―11月17日(高松市)▽中部―11月18日(津市)▽近畿―11月21日(大阪市)▽関東甲信―11月24日(さいたま市)▽北海道・東北―11月25日(札幌市)
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建通新聞社