2016年度上半期(4〜9月)の新設住宅着工戸数は、前年同期比6%増の50万0151戸となったことが、国土交通省の建築着工統計調査報告で明らかになった。相続税の節税対策などで好調な貸家が11・1%増と全体の住宅着工戸数を引き上げた。非住宅建築物では、外国人旅行者数の急激な伸びを背景に、宿泊業の着工床面積が142・6%増と前年同期の2・5倍に迫る伸び率を示した。
上半期の新設住宅着工戸数を利用関係別で見ると、貸家は11・1%増の21万7770戸で、前期に続いて二桁の伸び。持ち家は3%増の15万2836戸、分譲住宅は1・4%増の12万6604戸といずれも横ばいで推移している。
分譲住宅のうち、マンションは7・1%減の5万7537戸、一戸建て住宅は9・6%増の6万7872戸だった。
非住宅建築物の着工床面積は1%増の2379万平方b。このうち、宿泊業の着工床面積は、旺盛なホテル需要を背景に15年度下半期から急激な伸びを見せており、16年度上半期は142・6%増の109万9000戸と大幅に増加。9月単月の着工床面積も、前年同月比368%増と記録的に増加している。外国人旅行者数が10月30日に年間2000万人を初めて超えるなど、宿泊業の着工床面積は今後も大きな伸びが予想される。
その他の用途では、製造業が14・6%減の419万平方b、卸売・小売業が0・3%減の441万平方b、不動産業が31・2%減の96万平方b、医療・福祉が6・7%増の322万平方bなどとなっている。
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建通新聞社