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中央ニュース

2016/10/17

円滑な施工確保 全自治体に要請 

 国土交通省と総務省は10月14日、2016年度第2次補正予算で措置された公共工事の円滑な施工確保を全国の都道府県・市区町村に要請した。実勢価格を踏まえて予定価格を適正に積算し、適正価格での契約を求めるとともに、発注者側の事情で工期が長期化する場合には適切に設計変更に対応するよう要請。受注者が円滑に資金を調達できるよう、前払金の使途拡大、中間前払金の手続きの迅速化なども求めた。
 入札契約適正化法に基づき、国交省土地・建設産業局長と総務省自治行政局長の連名で都道府県・政令市に通知した。都道府県に対しては、管内の市区町村への周知も求めた。予定価格の適正な設定や入札手続きの効率化を促すことで、事業量の増加に伴う入札不調の発生を未然に防ぐ。
 適正価格での契約に向けては、特に公共建築工事の不調・不落対策について記載。国交省が自治体向けにまとめた「営繕工事積算チェックマニュアル」などを活用して適正な予定価格を算出するとともに、入札時に積算数量の誤りが見つかった際、契約事項として数量を訂正する「入札時積算数量書活用方式」の活用なども促した。
 また、設計図書の不備による着工の遅れ、発注者側の人員不足による検査の遅れなど、発注者の事情で工期が長期化した場合には、設計変更などで適切に対応することを要請した。
 事業に早期に着手できるよう、入札契約手続きの効率化も求めた。具体的には、入札公告などの準備行為の前倒し、総合評価方式の提出資料の簡素化、指名競争入札の活用などで、手続き期間の短縮を求めた。
 また、受注者の資金調達を円滑にするため、前払金・中間前払金を導入していない自治体に対しては、早急に制度導入を図ることも要求。合わせて、補正予算の経済効果が早期に発揮されるよう、前払金の使途を現場管理費や一般管理費等に含まれる元請け経費に広げる「使途拡大」の導入も促した。
提供/建通新聞社