政府の2016年度第次補正予算が10月11日の参院本会議で可決、成立した。一般会計予算に総額4兆1143億円を追加するもので、8月2日に閣議決定した「未来への投資を実現する経済対策」で打ち出した「1億総活躍社会の実現の加速」「21世紀型のインフラ整備」「熊本地震・東日本大震災の復興と安全・安心、防災対応の強化」などを推進するための裏付けとする。
補正予算では、建設国債などを財源として、国土交通省で1兆0831億円、農林水産省で2863億円などの公共事業関係費を計上。
災害対応の強化やインフラの老朽化対策では、防災・安全交付金に2554億円を計上している他、農業用水路・ため池などの耐震化(農業農村整備事業)に500億円、医療施設の耐震化に224億円などを計上している。熊本地震からの復旧・復興にも4139億円を盛り込んだ。
21世紀型のインフラ整備も推進する。外国人観光客4000万人時代に向けたインフラ整備として、大型クルーズ船の受入れ環境改善などに267億円、訪日外国人旅行者受入基盤整備・加速化事業に155億円、国立公園満喫プロジェクト等推進事業に103億円を計上した。
1億総括役社会の実現を加速するため、子育て・介護の環境整備にも臨む。具体的には、学校施設の環境整備に1873億円、保育の受け皿整備などに545億円などを盛り込んでいる。
提供/建通新聞社