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2016/08/29

技能者の能力評価に統一ルール 国交省

 国土交通省は、2017年度に運用を開始する建設キャリアアップシステムの登録情報を活用し、技能者の能力評価の統一ルールをつくる。建設業は、職種や資格が多様であるため、技能者の客観的なレベルを把握することが難しい。このため、システムに登録される技能者の資格データや就労履歴などを分析し、能力評価の統一的ルールを確立。能力評価に応じた教育訓練プログラムを作成したり、能力評価を処遇に反映できるようにする。
 建設キャリアアップシステムには、技能者の保有資格や講習受講履歴、現場の就業履歴を蓄積する。国交省は、17年4月に技能者情報の登録を開始し、同年8月から運用を開始させたい考えでいる。運用開始後1年で技能者100万人、5年後に全技能者がシステムに登録することを目指している。
 システムの構築は、技能が処遇に反映されにくい技能者のキャリアパスの見える化が主な目的。国交省は、17年度予算の概算要求に調査費4300万円を計上し、登録開始後に集まる技能者のビッグデータを活用した能力評価の統一的なルールを検討する。
 具体的には、システムに登録された技能者の年齢、経験年数、職種に応じた保有資格など現在の技能者情報を分析。その上で、保有資格、職種ごとに求められる技能、現場での作業実績など、標準的な年齢で求められる技能者像を明確にする。
 技能者と雇用する建設企業にとっては、能力評価によって、技能者の技能のレベルを客観的に把握できるようになり、個々の技能を処遇に反映することが可能になると国交省はみている。能力評価に応じた教育訓練プログラムを受けてもらうことで、計画的に技能者を育成することにもつながるとの期待もある。
提供/建通新聞社