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中央ニュース

2016/08/26

3次元データ 受発注者で共有 

 国土交通省は、測量から施工までの各段階で得られる3次元データを一元的に管理するデータセンターの構築を検討する。
 ICT施工やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)で得られる3次元データを蓄積し、受発注者がインターネット上で共有できるようにする。現在は受発注者が紙媒体やCD−ROMで受け渡す測量・設計・施工などの成果がネット上で一貫して活用できるようになるため、受発注者双方の業務の効率化と高度化が期待されるという。
 建設現場の生産性向上を図るi−Constructionでは、トップランナー施策として4月から直轄事業にICT土工を本格導入。16年度中に500件以上がICT土工として発注される見通しだ。17年度以降は橋梁や舗装などに対象工種を拡大することも検討されている。
 測量から維持管理までの建設生産プロセスで一貫して3次元データが活用されることに合わせ、受注者から集まる3次元データによる成果を蓄積するデータセンターの構築を検討する。
 国交省は、8月24日に閣議決定された16年度第2次補正予算案に調査費6000万円を計上。データセンターの構築に向け、3次元データ活用の在り方、システム仕様(データフォーマット、セキュリティーなど)の課題抽出、モデルアプリによる実証などを行う。
 現在、測量、設計、出来形管理、点検管理などの成果は、発注者が管理し、必要な受注者に受け渡される。データセンターでは、公共機関が閲覧できるデータと受発注者が共有するデータを一元管理。受注者は、測量、設計、施工などの成果である3次元データを登録し、必要に応じて受発注者がデータを引き出すことができるようにする。
 3次元データを一貫して活用することで、各段階でデータを追加・充実することが可能となり、関係者間の認識の共有、設計の可視化などによる設計ミスや手戻りを防止することができる。例えば、施工段階では、監督・検査や設計変更の効率化、現場内の情報共有などに効果を発揮することが期待できるという。
提供/建通新聞社