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中央ニュース

2016/08/09

コンサルティング支援に20件 地域建設産業活性化支援

 国土交通省は、中小・中堅建設企業の生産性向上と担い手の確保・育成に対する「地域建設産業活性化支援事業」で、コンサルティング支援の対象20件を選んだ。中小企業診断士ら「活性化支援アドバイザー」が支援チームを結成し、支援対象の企業グループの事業計画策定を継続的に支援する。多能工育成による生産性の向上、従業員の育成計画の策定による離職抑制、事業領域の拡大による他社との差別化などを目指す企業グループが支援対象に選ばれている。
 地域建設産業活性化支援事業では、生産性向上と担い手の確保・育成で、中小・中堅建設企業の事業力強化を狙う。コンサルティング支援の対象は、各地方整備局などに設けた相談窓口の利用企業などから選んだ。
 コンサルティング支援に選ばれた20件のうち、3件で生産性を向上させる多能工の育成を計画している。北海道エコエネルギー技術協会(北海道)は屋根や外壁に太陽光パネルを設置する多能工の育成、ヤマガタヤ(愛知県)は、技能評価制度の導入などにより、従業員である技能者の多能工化を目指すとしている。京都府の酒井工業と瀧原工業は、協力企業の技能者を多能工化するための育成システムの構築を目指す。
 地域・職種が異なる企業が経営統合した三谷組(高知県)は、工程管理手法を企業内で統一するため、アドバイザーの支援を受ける。青木ハウジング(長野県)など2社の連携体は、繁忙期の効率的な受注計画、閑散期の受注力の強化の実現を目指すとともに、早期離職を防ぐ目的で従業員の育成計画をつくるとしている。
 空き家対策の事業化を計画する企業もいる。中津化学興業(栃木県)などでつくる企業連携体は太陽光発電装置を併設した空き家の有効活用に挑む。加藤建設(岐阜県)などで構成する揖斐郡建設業経営革新チームは、地元産木材を活用した施工方法で住宅リフォーム・エクステリア事業に進出する。
 支援対象に選ばれた企業グループは次の通り(カッコ内は所在地と事業管理者)。
 ▽北海道エコエネルギー技術協会(北海道、同)▽ユウ建築連携体(北海道、ユウ建築事務所)▽協同組合ノッチ・アート遠野(岩手県、同)▽クリーンエネルギー促進連携体(栃木県、中津化学興業)▽IPH工法推進連携体(山梨県、I社・社名非公表)▽須坂市2社連携体(長野県、青木ハウジング)▽木材加工場協同活用連携体(神奈川県、北澤建設)▽小千谷地域地中熱利用連携体(新潟県、渡辺建設)▽長岡市木材チップ製造連携体(新潟県、晴耕舎)▽知多新事業創出チーム(愛知県、ブランディング)▽職人の多能工化に向けた教育体制の確立(愛知県、ヤマガタヤ)▽揖斐郡建設業経営革新チーム(岐阜県、加藤建設)▽鉄筋製造・施工・メンテナンス連携事業(三重県、吹上鋼材)▽0831プロジェクト(兵庫県、重機建設水田組)▽空き家対策ネットワーク(兵庫県、池内工務店)▽富士・橋協同企業体(兵庫県、富士建設)▽酒井工業・瀧原工業(京都府、酒井工業)▽職人技能と地域特性を活かしたブランド住宅研究会(島根県、日野工務店)▽三谷組連携体(高知県、三谷組)▽ミャンマーにおけるプレキャストコンクリート製造販売の管理者・技能員育成事業連携体(福岡県、カシマ製作所)
提供/建通新聞社