国土交通省は、NETIS(公共工事等における新技術活用システム)の2015年度の活用状況をまとめた。15年度に発注された直轄工事1万0,469件のうち、NETISに登録された新技術を活用した工事は4,661件。新技術活用率は44.5%で過去2番目に高い水準になった。新技術を活用した活用技術数は工事1案件当たり平均3.3件となり、これまでで最も多くなった。
15年度に新技術を活用した工事は4,661件で、活用された新技術は延べ1万5,388件あった。全ての直轄工事に占める新技術活用工事の割合は44.5%で、前年度を1.3ポイント下回ったものの、10年前と比べると25ポイント上昇している。
活用類型別に見ると、総合評価方式の技術提案や契約後の技術提案申請に基づいて施工者が新技術を活用する「施工者希望型」が全体の91.1%に当たる1万4,021件、発注者が仕様書で新技術の活用を求める「発注者指定型」が8.9%の1,367件だった。
工種別では、例年と同様に「コンクリート工」「仮設工」「土工」「共通工」「道路維持修繕工」の順に活用件数が多い。
15年度に活用件数が最も多かった新技術は、ユニット型仮設昇降機材の「ラク2タラップ」。車載トイレの「軽トラック積載対応型屋外可搬式トイレユニット」、洗い出し不要の打ち継ぎ処理剤の「ジョインテックスCT−400」が続いた。
発注者指定型に限ると、補強部材の最適配置と壁面部材の大型化を図る補強土壁工法「スーパーテールアルメ工法」の活用が最多。次いで、浅層・中層混合処理工の「パワーブレンダー工法(スラリー噴射方式)」、道路標識柱・道路照明柱用基礎の「抵抗板付鋼製杭基礎(ポールアンカー100型)」の活用件数が多かった。
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建通新聞社