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中央ニュース

2016/06/02

都道府県 入札不調の発生率が低下

 2015年度の都道府県発注工事での入札不調の発生率が、全国平均で前年度比2・1ポイント減の4・7%となったことが、国土交通省のまとめで分かった。件数ベースで見ると、発生件数がここ数年のピークだった13年度と比べ44・6%減っており、不調の発生に落ち着きが見え始めている。東日本大震災の被災3県と仙台市の発生率は15・2%と全国平均より高いが、前年度との比較では5ポイント低下している。
 都道府県発注工事の入札不調の発生率は、13年度に2・7ポイント増の7・6%と全国的に増加。これを受け、国交省は公共工事設計労務単価の引上げ、最新の施工実態を踏まえた積算基準の見直しなど、施工確保対策を講じてきた。
 対策が全国に浸透したことから、発生率は14年度に0・8ポイント減の6・8%、15年度に2・1ポイント減の4・7%と沈静化。13年度に全都道府県で8710件あった不調は15年度に4828件と44・6%減少した。
 被災3県では、岩手県が10・5ポイント減の8・3%、宮城県が1・2ポイント減の19・6%、福島県が5ポイント減の13・8%と、いずれも低下した。岩手県では、14年度に内陸部で豪雨災害が起きたため、震災の復旧・復興工事と重なって14年度の発生率が前年度を上回っていたが、復旧・復興工事が落ち着きを見せたことから、15年度の発生率は前年度から半減した。仙台市の発生率も3・2ポイント減の21・7%に低下した。
提供/建通新聞社