衆議院の「新たな国立公文書館に関する小委員会」は26日、公文書館の有力な建設候補地を憲政記念館敷地(千代田区永田町1丁目地内)とし、地質調査の実施や、施設の規模・機能などを盛った基本計画の策定を政府に求めることに決めた。2016年度末をめどに政府がまとめる報告を踏まえ、正式に建設候補地を決定する方針だ。
小委員会では、内閣府の「国立公文書館の機能・施設の在り方等に関する調査検討会議」が策定した基本構想を基に、建設候補地2カ所(憲政記念館敷地、国会参観者バス駐車場敷地)について審議。現在の公文書館本館の3〜4倍に当たる規模を確保できることから、憲政記念館敷地での調査・検討を行うことに決めた。
基本構想では、憲政記念館敷地(約5万5000平方b、建ぺい率12%、容積率500%)の活用の在り方として、憲政記念館との一体整備案、別棟整備案などを提示している。
それによると、新公文書館の規模は1棟整備案の場合で4万1750平方b、別棟整備案の場合で2万4100平方b。憲政記念館の規模は両案とも6000平方b。この他、憲政記念館を現状のまま残し、新公文書館を1万5900平方bとする案も示されている。
今後行われる調査・検討は、1案に特定せずに始める見通し。地質調査などを通じて1案に絞り込むイメージだという。
現在の国立公文書館は本館(千代田区北の丸公園、延床面積1万1550平方b)と分館(茨城県つくば市、同1万1250平方b)で構成。本館が老朽化したこと、書庫が19年度ごろに満架になることなどを受けて新たな施設を建設することになった。
提供/建通新聞社