国土交通省は、中央省庁が官庁施設整備の予算要求に使用する「2017年度新営予算単価」を決め、25日に各省庁の担当者を集め説明会を開いた。規模別に8モデルある庁舎の標準予算単価は平均で2・6%増となり、4年連続で増加した。公共建築工事標準仕様書の改定に伴い、庁舎事務室へのLED照明導入などを単価に反映させている。
新営予算単価は、官庁施設の質的水準を確保するため、各省庁の統一基準として、標準的な建築物の1平方b当たりの予算単価を示すもの。規模別に設定する標準予算単価に各施設の仕様に応じた標準予算単価算出基準を加え、さらに地域別工事費指数を乗じて予算要求額を決める。中央省庁だけでなく、この単価を予算要求に使用する地方自治体も多い。
単価は、庁舎、付属屋(寄宿舎、体育館、倉庫、車庫、自転車置き場、渡り廊下)、宿舎の全26モデルで決める。このうち、庁舎8モデルの平均値は、14年度の6・5%増、15年度の7%増、16年度の3・9%増に続き4年連続で増加した。付属屋のうち寄宿舎はこれまで延べ1500平方bと延べ3000平方bの2モデルがあったが、整備実態を踏まえた3000平方bに一本化した。
また、ことし3月の公共建築工事標準仕様書の改定で、これまで共用部に限っていたLED照明を事務室にも導入することが決まったことから、新営予算単価にもこの仕様改定を反映させた。
庁舎8モデルの標準予算単価(1平方b当たりの金額)は次の通り。
▽延べ200平方b―30万3000円▽延べ400平方b―29万7000円▽延べ750平方b―26万1000円▽延べ1500平方b―24万4000円▽延べ3000平方b―22万9000円▽延べ6000平方b―22万5000円▽延べ1万5000平方b―24万4000円▽延べ3万平方b―23万1000円
提供/建通新聞社