国土交通省は、建設工事の請負契約をめぐるトラブルの相談に対応する「建設業取引適正化センター」の活用を呼び掛けている。弁護士や土木・建築の専門家が無料で相談に応じ、口頭での契約、下請代金の減額処理、支払い方法・期日が不明確、といったトラブルの解決方法をアドバイスする。
建設業取引適正化センターは、建設業法に違反していても、行政が関与して解決できない民事上トラブルに関する相談に応じるため、2009年に東京・大阪の2カ所に設置された。国交省が委託した建設業適正取引推進機構が運営し、年間1500件程度の相談を受け付けている。
寄せられる相談には▽見積もり条件の指示が不適切▽契約書の内容が粗雑▽支払い条件が不明確▽追加工事額が不明▽不払い・支払い遅延―といった、工事代金の支払いをめぐるトラブルが多い。
相談に対応する弁護士らは、紛争の解決やトラブル防止に向けてアドバイスする。あっせん・調停・仲裁などの紛争解決手続きはできないため、希望者には建設工事紛争審査会などの紛争処理機関を紹介する。
相談の希望者は、機構のホームページに掲載されている申込書に必要事項を記入し、ファクシミリで送付。電話か対面で相談を受け付ける。
相談窓口は次の通り
▽センター東京(千代田区五番町12ノ3)―電話03(3239)5095、FAX03(3239)5125 ▽センター大阪(大阪市中央区上町A−12)―電話06(6767)3939、FAX06(6767)5252
提供/建通新聞社