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2016/05/19

死亡災害は過去最少 15年労災状況 厚労省 

 厚生労働省がまとめた2015年の労働災害発生状況によると、建設業の死亡災害は前年比13・3%減の327人で過去最少となった。休業4日以上の死傷災害は9・3%減の1万5584人。事故の型別で見ると、最重点課題として取り組んできた「墜落・転落」が死亡災害、死傷災害ともに大きく減少している。
 前年に比べ、死亡災害が50人、死傷災害が1600人と大幅に減ったことで、いずれも第12次労働災害防止計画(13〜17年度)の災害目標の水準にほぼ達した。同省では、リスクアセスメントの取り組みが進み、重篤な危険要因への対策が強化されたことを要因の一つとして挙げている。
 死亡災害を事故の型別に見ると、「墜落・転落」128人、「はさまれ・巻き込まれ」34人、「激突され」29人、「交通事故(道路)」28人が上位を占める。これら四つの型別のうち、前年を上回ったのは「激突され」のみ。
 一方、死傷災害は、「墜落・転落」5377人、「はさまれ・巻き込まれ」1731人、「転倒」1546人の順で多く発生。三つの型別のいずれも前年の水準を下回った。
 「墜落・転落」の減少は、15年7月1日施行の改正労働安全衛生規則で足場からの墜落防止措置が強化されたことが大きいとみられる。同規則では足場の組み立てに関する墜落防止措置の充実、特別教育の実施、作業開始前の点検・修理などを求めている。
 また、一度に3人以上が被災する重大災害は、前年比14・6%減の111件発生。死亡者数は45・5%減の18人、死傷者数は21%減の426人だった。
提供/建通新聞社