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中央ニュース

2016/05/17

歩切り 「端数処理」の実態把握へ

 国土交通省と総務省は16日、全ての地方自治体を対象とする歩切りのフォローアップ調査(5月1日時点)を開始した。慣例や財政健全化を目的に行われていた歩切りは、4月までに全自治体で廃止されたが、設計書金額に無作為の係数を乗じる「ランダム係数」や、端数を切り下げる「端数処理」を行っている自治体は252団体(2015年2月時点)ある。5月末までに調査への回答を求め、各自治体の端数処理などの実態を把握する。
 国交省と総務省は、15年1月1日時点で慣例や財政健全化などのために歩切りを行っているとしていた459団体を対象に重ねて改善を要請した結果、3月末までに歩切りの根絶を達成した。
 今回の調査では、歩切りが廃止されたかを改めて全自治体に確認するとともに、252団体が行っているとしていたランダム係数や端数処理の実態を聞く。
 設計書金額にシステムで無作為に発生させた係数を乗じる「ランダム係数」や設計書金額の端数を切り下げる「端数処理」について、国交省は入札契約手続きの透明性や公正性の確保を図る目的で、極めて少額にとどまる場合は「やむを得ない」と考えている。
 ただ、今回の調査では、ランダム係数を行っている場合の係数の範囲と上限額、端数処理の具体的数値の5月1日時点での回答を求め、まず各自治体の減額の幅を把握。減額の幅が大きいと判断した場合には、改めて対応を検討する。仮に、回答が設計書金額の1%以上となる場合には、その理由や、これをやめた場合に懸念される問題などを具体的に回答してもらう。
 また、ランダム係数と端数処理を取りやめる意思についても回答を求める。

提供:建通新聞社