全国の建設会社が2015年度に受注した工事の総額が前年度比8・8%増の84兆5228億円になったことが、国土交通省の建設工事受注動態統計調査報告で明らかになった。公共工事の受注は予算の縮小から6・9%減の16兆1095億円と落ち込んだが、不動産業などからの受注が大きく伸びた民間工事が12・4%増の41兆0702億円と、前年度の受注額を大幅に上回った。
受注総額が前年度を上回るのは、同調査が推計方法を見直した13年度以降3年連続。
受注総額のうち、元請け受注高は6・2%増の57兆1797億円、下請け受注高は14・8%増の27兆3431億円だった。業種別では、総合工事業が5・4%増の43兆2030億円、職別工事業が3・2%減の2兆6181億円、設備工事業が12%増の11兆3587億円だった。
公共機関からの受注(1件500万円以上)は、6・6%減の15兆2051億円。国の機関が8・4%減の5兆2889億円、地方の機関が5・6%減の9兆9162億円と、いずれも前年度の受注額を下回った。
民間受注のうち、大型の建築・建築設備工事(1件5億円以上)の受注総額は10・5%増の8兆9472億円だった。発注者別では、不動産業が23・7%増の3兆3298億円、製造業が16・5%増の1兆4266億円などと大きく伸びた。
民間からの土木・機械装置等工事(1件500万円以上)の受注は14・1%増の6兆2196億円だった。
提供/建通新聞社