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2016/04/25

登録基幹技能者 支払額は月40万円 

 建設産業専門団体連合会(建専連、才賀清二郎会長)は、登録基幹技能者の処遇に関するアンケート調査の結果をまとめた。登録基幹技能者への支払額は、月額40万円(中央値)で、支払い形態は月給が47・2%と最も多かった。ただ、「評価している元請け企業はない」との回答が80・1%を占めるなど、資格の評価に関する課題が浮き彫りになった。
 今回のアンケートは、登録基幹技能者の処遇の実態を調査する初めてのもの。建専連の会員28団体の所属企業から1035件の回答があった。
 企業が雇用する登録基幹技能者の平均は、正社員として4人、下請けなどの配下として3・1人だった。今後、資格を取得させたい社員の平均は5・6人と、登録基幹技能者が今後も増加する余地もみられた。
 登録基幹技能者への支払額(基本給・諸手当)は中央値で月額40万円。地域別では関東が44万5000円と最も高く、近畿の42万7372円、中部の40万円が続いた。職種別では「とび・土工」が45万円で最高だった。給与の支払い形態は「日給月給」の25%を抑え、「月給(欠勤差引きなし)」が47・2%と半数近くを占めた。
 資格取得後に資格手当や一時金などの支給などによる処遇を聞いたところ、「特に支給していない」と回答した企業が55・8%を占めた。処遇を行った企業の回答では、資格手当が月額1万円、一時金支給額が4万円、ボーナス時の資格手当上乗せが7万円(いずれも中央値)という結果が出た。
 登録基幹技能者に対する元請けの評価は「評価している元請け企業はない」が80・1%と大半を占めた。評価している元請け企業の登録基幹技能者に対する手当の支払い方法は、日額が70・1%、月額が10・2%、年額が3・2%などとなった。
 建専連は今回の調査結果を踏まえ、まず、公共工事における登録基幹技能者の活用を各発注者に求める。また、厚労省が「建設労働者確保育成助成金」で、登録基幹技能者の賃金や資格手当を増額した企業に最高10万円を支給する助成メニューを16年度に設けており、この助成金を活用した処遇の改善を会員団体などに働き掛けていく。
提供/建通新聞社