脇雅史参院議員は31日の参院国土交通委員会で、予定価格と適正な利潤の関係性について、関係省庁に質問した。脇氏は公共工事における安値受注を問題視し「予定価格と同額で落札された場合、発注者は損をすることになるのか」と質問。国土交通省の田端浩大臣官房長は「予定価格は国が契約金額を決定する際の基準。仮に予定価格と落札価格が同額であっても、発注者に損害が生じるものではない」と答弁した。
脇氏は、品確法改正で受注者の適正な利潤を確保することが発注者の責務になったことを強調し「受注者の適正な利潤を損なう契約は、公正な取引に当たるのか」とも問題提起。公正取引委員会の松尾勝経済取引局長は「採算を度外視した極端な安値受注が繰り返されれば、独占禁止法の不当廉売になる」と答えた。
これを受け、脇氏は公取委に対し「安ければいいという会計法に基づく精神を捨てるべき」と提言するとともに「会計法も品確法も同じ法律。全体の法体系から見て望ましくないというケースでは、独禁法の適用を積極的に考えてほしい」と訴えた。
提供:建通新聞社