国土地理院は「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」と「公共測量におけるUAVの使用に関する安全基準(案)」を近日中に公表する。2016年度から公共測量などでの作業で円滑に運用されるよう、国の機関や地方公共団体、測量業者などにも周知し、普及を図っていく。当面はいずれも案のまま流通させ、聴取する予定のユーザーや発注者などの意見、成果の精度比較などを踏まえ、2016年度末まで1年をかけて見直していく考えだ。
作業マニュアル案の作成・公表は、UAV(ドローン)に搭載されたデジタルカメラで撮影された空中写真を使って測量を行う際の測量成果を標準化し、精度を確保することなどが目的。
写真測量と地形測量を行うための「UAVを用いた空中写真測量」と、工事測量にも応用測量にも活用できる「UAVを用いた空中写真による3次元点群測量」で構成し、標準的な作業法を示す。
安全基準(案)は、UAVを使用した測量用空中写真撮影や、レーザ計測による地形データの取得など行う際に、総重量が25`未満の中・小型回転翼機(マルチコプター)を使用することを想定、UAVを公共測量で使用する場合に、安全な作業を行うために順守すべきルールなどについて規定する。
地理院はUAV運行に関する基準類の整備についての情報や、搭載するLP(レーザプロファイラ)などの技術情報などについても収集し、関係機関との調整、マニュアル類の整備の必要性についての検討も進めていくことにしている。
提供:建通新聞社