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中央ニュース

2016/03/25

現場の週休2日 適切な工期設定が課題

 国土交通省と日本建設業連合会(日建連)は23日に開いた「意見交換会フォローアップ会議」で、2016年度も現場の週休2日の実現に協力して取り組む方向性を確認した。直轄工事では、15年度にモデル工事78件(公告中の案件含む)を実施したが、モデル工事の受注者からは「工期が厳しい」「一般管理費を週休2日用にプラス補正してほしい」といった声も挙がっている。現場の週休2日の実現に向け、適切な工期設定、総合評価・工事成績評定における評価の在り方を焦点に継続して対応策を検討する。
 15年度に実施した週休2日モデル工事は、前年度の6件から10倍を超える78件で実施された。内訳は、総合評価で加点措置を講じる「入札段階評価タイプ」が5件、受発注者で工程を調整する「綿密工程調整タイプ」が39件、休日取得率などに応じて工事成績を加点する「工事成績評価タイプ」の34件となっている。
 総合評価で週休2日を選択した入札参加者に加点措置を講じている中部地整では、モデル工事の受注者に対するアンケート調査も行った。
 これによると、週休2日を選択しない企業からは、積算段階における補正を求める声に加え「日給作業員の収入が減る」「早期に完成させた方が利益になる」「稼働日の負担が増すことが懸念される」との意見が挙がっている。一方で「新卒者の採用・若手の離職防止に効果がある」「月給制で働く職員に良い効果が期待できる」など、担い手確保への好影響を期待する声もあった。
 国交省と日建連は、モデル工事やアンケート結果を踏まえ、週休2日の実現に必要な適切な工期設定、週休2日を選択した受注者に対するインセンティブなどをテーマに検討を継続する。国交省はモデル工事を継続的に実施しつつ、実態を踏まえた適切な工期設定、入札や工事成績などの各段階における週休2日の評価の在り方を検討する。

提供:建通新聞社