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中央ニュース

2016/03/25

官公需適格組合 技術者の在籍出向可能に

 国土交通省は、官公需適格組合が元請けとして受注する工事に、組合員の企業に所属する技術者を在籍出向させ、監理技術者・主任技術者として配置することを認める。技術者が在籍する組合員の企業が経営事項審査を受けていないことや、組合員の企業と下請け契約を結ばないことなどを要件として、在籍出向者を技術者として配置できるようにする。6月1日から試行する。
 24日に土地・建設産業局建設業課長名で地方整備局や都道府県、建設業団体に通知した。現在、建設工事を請け負う官公需適格組合は全国に約200団体あるが、組合としての受注機会が減少しており、技術者を組合本体に在籍させることは難しい。組合員から技術者を転籍させるのではなく、在籍出向を認める試行を開始し、組合内で効率的に技術者を活用できるようにする。
 在籍出向の要件として、出向先の官公需適格組合や対象工事に携わる全組合員が建設業許可を取得していることを求める。出向する技術者が在籍する企業には、経営事項審査を取得していないことや本店が組合と同じ都道府県内にあることなどを求める。
 在籍出向を希望する組合は、これらの条件を満たしていることを申請し、国交省は建設業課長名で「在籍出向可能範囲通知書」を交付する。通知書の有効期間は1年間。在籍出向者を技術者として配置しない工事では、これらの要件を満たす必要はない。
 また、組合は、在籍出向した技術者を配置する工事について、組合員と下請け契約を結ぶのではなく、組合員が雇用する技能者、保有する建機、資金などの経営資源を持ち寄る「共同施工方式」で施工しなくてはならない。組合に所属しない企業と下請け契約を結ぶことは認める。

提供:建通新聞社