大手ゼネコンを中心とした36組合が加盟する日本建設産業職員労働組合協議会(日建協、田中宏幸議長)は、企業の雇用実態に関する調査(2015年12月実施)の結果を発表した。全従業員数が増加した企業は全体の65%(前回調査比11ポイントアップ)を占める。うち正規従業員数は、55%の企業で増加するなど、事業量の増加に伴って、正規従業員を中心に人員拡充を考える企業が増えていることが分かった。
今回の調査は、14年10月〜15年9月の雇用実態を加盟組合にアンケートしたもの。回答を寄せたのは日建協加盟36組合のうち33組合(回収率91・7%)。
全従業員数についての回答状況は、増加65%(11ポイントアップ)、変化なし16%(16ポイントダウン)、減少19%(5ポイントアップ)となっている。雇用形態別に見ると、正規従業員、パート・アルバイト・臨時・契約など、派遣のいずれも「増加」回答が増えている。特に正規従業員は15ポイントの大幅なアップ。
1年後の見通しについては、52%の企業が全従業員数の増加を見込む。正規従業員の増加企業が3年連続で5割を超えた一方、その他は「分からない」のウエートが4割程度にまで高まっている(パート・アルバイト・臨時・契約など37%、派遣42%)。
アンケートでは、新規学卒者の採用計画についても聞いている。それによると「前年度より多めに予定」が32ポイントダウンの37%となった。ただし、45%の企業が「前年度と同数程度の採用」としているため、全体の8割超の企業が前年度と同数程度以上の採用を計画していることが分かった。
提供:建通新聞社