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中央ニュース

2016/03/23

異種の道NW 7県が取組状況報告

 国土交通省や農林水産省などでつくる「多様な主体が管理する道活用連絡会」(座長・米田雅子慶応義塾大学先導研究センター特任教授)が22日に開かれ、「異種の道ネットワーク」の実現を目指す7県が現在の取組状況を報告した。林道や農道を含めたネットワーク化は有効との意見がある一方、地図作成の主体となる市町村支援の必要性や農道・林道の定期的な管理が困難といった課題が指摘された。
 会合の冒頭で米田座長は「異種の道は災害発生時だけでなく、平時の国土保全にも貢献する。推進役となる市町村にもそうした意義を訴えてほしい」と出席した各県担当者に呼び掛けた。
 連絡会では、国道、県道、市町村道、林道、農道、電力管理道など「異種の道」の現状を調査し、GISでデータを統合。ネットワーク化も図り、さまざまな道と接続して災害時の避難路や代替輸送路としても機能させる構想。
 22日の会合では、対象エリアの岐阜、静岡、三重、和歌山、徳島、高知、宮崎の7県が現状を報告。静岡県では、伊豆半島南部で林内道路密度が高い松崎町をモデルエリアとして選定し、緊急時に避難路・迂回路として機能する森林作業道の活用などを検討。宮崎県では、諸塚村を対象に現地調査を行い、国道・県道・林道・村道・作業道が示された地図を作成し、現状を把握した。
 静岡県では、農道・林道を管理する市町村が主体的に取り組むための支援策を講じることや、私道の管理主体との合意形成を図る必要があることを課題として指摘。宮崎県は今後の課題として、多様な主体が管理する道路地図に道路幅員や未舗装箇所の情報を記載することを訴えた。

提供:建通新聞社