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2016/03/22

中央公契連 低入基準モデル改正

 国の主な発注機関でつくる中央公共工事契約制度運用連絡協議会(中央公契連)は18日、低入札価格調査基準の中央公契連モデルを改正した。国土交通省が直轄工事の低入基準を見直し、現場管理費の算入率を引き上げることに伴う措置。モデル改正を踏まえ、中央公契連に参加する中央省庁や特殊法人31機関は低入基準の引き上げを検討する。また、国交省と総務省は地方自治体に対し、改正後のモデルに準じて調査基準価格や最低制限価格を設定するよう求める考えだ。
 中央公契連は、国交省、農林水産省、防衛省などの中央省庁をはじめ、独立行政法人、道路会社などが参加し、契約制度の運用について相互に連絡調整するために設置されているもの。参加する31機関で、低入基準や指名停止に関するモデルを共有。このモデルを基に契約制度を運用している地方公共団体も多い。
 低入基準の中央公契連モデルは現在、予定価格の70〜90%の範囲で、直接工事費の95%、共通仮設費の90%、現場管理費の80%、一般管理費などの55%から算出し、調査基準価格とするもの。今回の改正では、国交省直轄工事における低入基準引き上げに合わせ、現場管理費の算入率を現在の80%から90%に変更する。
 現在の低入基準は現場代理人と監理技術者(主任技術者)の2人分の経費を現場管理費に計上しているが、改正では工事の品質を確保する観点から元請けの全技術者分の経費を計上することになる。これにより、調査基準価格の平均値は現在の87%台から89%台へと2ポイント程度上昇する見通しだ。
 国交省は同日付で、4月1日に入札公告する工事から低入基準を引き上げるよう地方整備局などに通達。同じ通達で、一般管理費等の算入率を45%に引き上げる建設コンサルタント業務、補償コンサルタント業務、測量業務の低入基準についても、4月1日の入札公告から適用するよう指示した。

提供:建通新聞社