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2016/03/22

導入検討へ手引 地公体PPP・PFI

 内閣府は、地方公共団体(人口20万人以上)によるPPP・PFI手法の導入検討を促すための手引をまとめた。総事業費10億円以上とする対象事業の選定基準や、手法選択の在り方などを盛った内容。これを基に地方公共団体は、PPP・PFI手法の導入検討ルール「優先的検討規程」をそれぞれ定めることになる。
 PPP・PFI手法の導入について政府は、昨年6月に閣議決定した「骨太の方針」の中で、一定規模以上の事業での優先的な検討を求めた。これを受けて内閣府は昨年12月、各省庁や人口20万人以上の地方公共団体(181団体)による導入検討を促すための指針を作っている。
 指針は、事業費総額が10億円以上の公共施設整備事業(建設、製造、改修を含むもの)、単年度の事業費が1億円以上の公共施設整備事業(運営のみ)を対象とすることなどを定めた内容。コンサルタントなどへ外部委託する導入可能性調査の前に、庁内で「簡易な定量評価」を行うことも求めている。
 今回の手引は、同指針の解説の他、適切な手法を選択するための検討方法などを記載して、地方公共団体による優先的検討規程の策定作業を支援する目的でまとめた。
 このうち手法選択の検討については、フローチャートなど簡単な方法を明記。また、BTOやDBOなど手法ごとに考慮すべき費用を一覧で示した。詳細な検討に当たっては、コンサルタントへの委託などを通じて要求水準やリスク分担をまとめ、費用比較することとしている。
 内閣府では、地方公共団体による優先的検討規程の策定に向けて今月中に手引を通知する。4〜5月には全国の主要都市で説明会を実施するなどして周知に努める方針だ。その後、PFI推進委員会による調査審議を経て「運用の手引」をまとめることにしている。2016年度末には、地方公共団体による優先的検討規程の策定状況を公表する予定。
 内閣府によると、14年度に各省庁や人口20万人以上の地方公共団体が整備した公共施設(土木施設など除く)のうち、10億円以上の事業は全国に470件あったという。

提供:建通新聞社