石井啓一国土交通相は11日、国交省東日本大震災復興対策本部で、住宅再建の着実な推進や基幹インフラの早期復旧に取り組むことを同省幹部に指示した。基幹インフラについては、復興道路・復興支援道路や港湾、JR常磐線の全線復旧を急ぎ「これらの完成により、新たな物流網を形成し、被災地の経済の真の発展に努めてほしい」と求めた。
石井国交相は本部会合で、震災から5年が経過したことを受け「これからの5年間は被災者が復興を実感し、復興創生期間の名にふさわしい未来をつくる5年間にしなくてはならない」と復興の一段の加速化を指示。
基幹インフラの復旧・復興については、復興道路・復興支援道路、JR常磐線、小名浜港の国際物流ターミナルなどの早期完成で被災地の新たな物流網を形成し、東北経済の復興につなげる。安倍首相が10日に指示した常磐自動車道のいわき中央IC〜広野IC、山元IC〜岩沼ICの2区間の4車線化は、復興創生期間内のおおむね5年で完成させる。
住宅再建に向けては、高台移転や災害公営住宅の整備に引き続き取り組むとともに、民間住宅の自力再建に対する支援を本格化させる。被災地の観光振興にも注力し、20年までに東北6県の外国人宿泊者数を15年の3倍に増加させる目標達成を目指すとした。
提供:建通新聞社