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中央ニュース

2016/03/08

特別養護老人ホーム「建物所有要件」を緩和

 厚生労働省は、都市部など人口集中地域での特別養護老人ホーム整備を支援するため、特別養護老人ホームなどの建物所有要件に関する規制を2016年度から緩和する。同省が示す幾つかの要件を満たす場合、「特養の施設として使用する不動産の全てが国または地方公共団体以外の者から貸与を受けていてもよい」こととする。特養に併設する老人短期入所施設についても同様の扱いとする。その一方、地方公共団体が国有地を活用した介護施設整備を行う場合には、事業者選定の際に、より一層、透明性・公平性の確保に留意するよう求める。
 建物所有要件を緩和するのは、特養を設置しようとする地域が国勢調査における人口集中地域か、またはその周辺地域に立地しようとするもので、地方公共団体が特養整備の必要性が高いと認める、既存の社会福祉法人が設置するもの。貸与を受ける不動産については建物の賃貸借期間を30年以上とすることなども要件とする。
 同省は、これらの要件についてパブリックコメントを行った上で、速やかに実施したい考えだ。
 また「介護離職ゼロ」に直結する緊急対策として、介護施設用地の確保が困難な都市部などでの国有地のさらなる活用を15年度補正予算の編成でうたった厚労省は、未利用国有地について地方公共団体が財務局と情報共有を進めることを促す一方、財務局の未利用国有地の貸し付け相手方決定の際の意見提示の際にも、透明性・公平性に留意するよう求めていくことにしている。

提供:建通新聞社