国土交通省は29日、交通政策審議会港湾分科会を開き、博多港(福岡県)と細島港(宮崎県)の港湾計画改訂と、横浜港(神奈川県)など5港の港湾計画の一部変更を承認した。博多港は、大型クルーズ船の寄港数の増加や老朽化施設の再編・廃止に伴う施設計画の見直しを港湾計画に反映。横浜港では事業が具体化した「臨港道路第2南本牧埠頭幹線」を港湾計画に位置付ける。
港湾計画を改訂する博多港は、外航クルーズ船の寄港数増加や船舶の大型化に、既存の客船ターミナルのみでは対応できないため、中央ふ頭を新規に埋め立ててふ頭用地・港湾関連用地を確保する。また、岸壁などを他用途に転換したり、廃止することにより、維持管理コストを縮減する。
港湾計画の一部変更は▽両津港(新潟県)▽小木港(新潟県)▽横浜港▽伏木富山港(富山県)▽佐世保港―5港が対象。このうち横浜港では、自動車専用船の大型化に対応し、大黒ふ頭地区の自動車取扱岸壁の増深、臨港道路第2南本牧ふ頭幹線、山下ふ頭の再開発計画に伴う臨港道路の線形変更などを港湾計画に位置付ける。
また、29日の分科会では、港湾の中長期政策となる「PORT2030プログラム」の検討に着手した。「グローバル経済・物流」「地域経済活性化」「国土強靱(きょうじん)化・維持管理」「新技術政策」を論点とし、2017年度までにプログラムを策定することを確認した。
提供:建通新聞社