中古住宅の取引時に宅建業者によるインスペクション(建物状況調査)の結果説明を義務付ける宅建業法改正案が26日、閣議決定された。宅建業者は、媒介契約時にインスペクション業者を依頼者の意向に沿ってあっせんできるようになる他、重要事項説明の際、買主にインスペクションの結果を説明することが義務付けられる。
法改正により、宅建業者によるインスペクションの活用を促し、売主・買主が安心して取引できる市場環境を整える。
中古住宅の媒介契約締結時、宅建業者は媒介依頼者(売主、買主)にインスペクション業者をあっせんする可否を示し、依頼者が希望すれば業者をあっせんできるようにする。重要事項説明の際には、インスペクション実施の有無と実施した場合の調査結果の説明を宅建業者に義務付ける。インスペクションの調査結果を活用した既存住宅売買瑕疵保険の加入を促進するのが狙いだ。
さらに、売買契約時には、基礎、外壁などの現況を売主・買主が相互に確認。その内容を宅建業者が双方に書面で交付することも義務付ける。
改正法案ではこの他、不動産取引で損害を受けた消費者を確実に救済するため、営業保証金・弁済業務保証金の弁済の対象から宅建業者を除外する。
提供:建通新聞社