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中央ニュース

2016/02/22

技術者派遣を16年度試行 市町村の体制強化

 国土交通省は社会資本の維持管理分野で、建設コンサルタントなどに所属する民間技術者の市町村への派遣制度を2016年度に試行する。社会資本の維持管理に携わる技術職員不足を補完するとともに、経験豊富な民間技術者からの技術移転を進める狙いがある。技術者派遣を希望する市町村を公募で選び、国交省が委託した建設コンサルタントと出向協定を結んで技術者を受け入れてもらう。
 民間技術者の市町村への派遣制度は、2014年度に社会資本整備審議会・交通政策審議会の「社会資本メンテナンス戦略小委員会」が提言した。市町村の維持管理体制を強化するための国の支援策として試行する。
 国交省はまず、3月中にも市町村に技術者を派遣する建設コンサルタントなどへ業務を委託。その後、派遣を受け入れる市町村を公募・選定する。
 派遣期間は準備期間を含め2カ月程度を予定している。技術者は1回の派遣で市町村に最低1週間勤務し、派遣期間中は市町村の業務に専念。市町村職員の指揮の下でメンテナンス事務(点検・診断、補修・修繕、計画策定)などを補助する。
 試行段階では市町村と受託者が出向協定を結ぶが、制度が本格実施された際には労働者派遣法に基づいて市町村と建設コンサルタントなどが労働者派遣契約を結ぶことを想定している。
 国交省は16年度に試行の成果を踏まえて「手引き」を作成。技術者派遣に加え、市町村の維持管理体制の強化に役立つ「包括的民間委託」や「社会資本の共同処理体制」などの事例を盛り込むことにしている。

提供:建通新聞社