国土交通省と総務省による地方自治体に対する歩切り根絶に向けた働き掛けが最終段階に入る。昨年11月時点で、歩切り取り止めの予定がないと回答した3団体と対応を検討中と答えた6団体の合計9団体(3市、4町、2村)に対し、両省は県を通じて2月1日時点の意向をあらためて確認。10日までに回答を求め、取り止めの意向を示さなかった団体の首長らに対し、早ければ2月中にも、国交省と県が品確法の趣旨や歩切りの違法性などの説明に直接赴く考えだ。
品確法改正以降の国交省と総務省のたび重なる働き掛けで、歩切りの取り止めを決めていない自治体は昨年11月時点で3団体まで減った。
国交省と総務省は、この3団体とともに、昨年11月時点の調査に「検討中」と回答し、取り止めの時期などを明示していなかった6団体を加えた計9団体に、県を通じて最終的な意向を確認している。10日までに歩切りを取り止めるか、歩切りを継続するかといった回答を求める。
歩切りを継続する自治体に対しては、国交省職員が対象の自治体の首長らと早ければ2月中にも面会し、歩切りの違法性を示した品確法の趣旨を説明する。この要請にも応じない場合、当初の予定通り、15年度末にも自治体名の公表に踏み切る方針だ。
歩切りに関する意向確認を求められている自治体は、11月時点で「(歩切りの)見直しを行う予定はない」としていた関東ブロックの2団体と中部ブロックの1団体、「検討中」と答えた関東ブロックの2団体、北陸ブロックの1団体、中部ブロックの2団体、近畿ブロックの1団体の合計9団体。
予定価格の漏えいを防ぐため、ランダム係数などによる「端数処理」を行っている自治体は依然残っているものの、北海道、東北、中国、四国、九州・沖縄の各ブロックでは、慣例や予算削減などを理由とする歩切りを行っている自治体はない
提供:建通新聞社